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タグ付きPDF入門:試して分かった!AI活用とアクセシビリティ

タグ付きPDFの仕様が策定されてから20年以上が経過しましたが、この構造化技術はあまり注目されることなく時が過ぎてきました。しかし、AI時代の到来により状況は一変しています。ChatGPTなどのAIによる文書理解において、タグ付きPDFはタグなしのPDFと比較して、驚くほど正確な解析を実現できることが明らかになってきました。アクセシビリティから文書解析、HTMLへの変換まで—長年活用されていなかったタグ付きPDFが、AI時代の文書活用に新たな可能性をもたらす具体的なメリットを、実例とともに細かく解説していきます。
システムエンジニアが自分のPCの前で構造化されたPDFを使って、AIの学習に利用している

タグ付きPDFとは?

タグ付きPDFは、PDF文書内の構造や要素に「タグ」を付与することで、その意味や役割を明確に示した形式です。この「タグ」により、文書が視覚的な見た目だけでなく、コンピュータやプログラムがその構造や要素を正確に読み取れる形に整理されています。

タグ付きPDFが示す情報例:

  • 見出し(H1、H2など)
  • 段落(P)
  • リスト項目(LI)
  • 画像(代替テキスト付き)
  • 表(行、列、セルの構造を明示)

これにより、タグ付きPDFは「論理構造を持つデータ」として文書を扱うことが可能になります

一般的なPDFとの違い

通常のPDFは、文字や画像の配置が座標データとして保存されているだけで、文書の構造(例: どこが見出しでどこが段落か)は人間の目には分かっても、プログラムには理解できません。一方、タグ付きPDFでは、文書の構造や意味を「タグ」として内部的に記録するため、文書の内容をコンバーターやシステムが正確に理解・処理できる形式となっています。

例えば、見た目が同じ「表」でも、タグ付きPDFでは「これは表」「このセルは見出し」といった情報が記録されます。そのため、視覚障害者向けのスクリーンリーダーやAIによるデータ解析で、内容を適切に認識できます。

PDFの進化とタグ付きPDFの登場

PDFは1993年にAdobeが開発した、デバイスに依存せず見た目を維持できる文書形式です。2001年のPDF 1.4で文書構造を示すタグ機能が導入され、アクセシビリティと再利用性が向上しました。2017年にはPDF 2.0として国際標準化され、タグ機能がさらに強化されています。

※PDF 2.0は2024年現在、PDFの最新バージョンであり、タグ機能のさらなる強化が行われています

タグの論理構造ツリーとは?

タグ付きPDFは、文書の内容を階層的な「ツリー構造」で整理する仕組みを持っています。この構造を「論理構造ツリー」と呼びます。論理構造ツリーでは、文書内の各要素(見出し、段落、画像、表など)が親子関係を持ちながら整理され、文書全体の構造を明確に示します。

この仕組みにより、PDFビューアやプログラムが文書内容を効率的かつ正確に解釈することができます。たとえば、スクリーンリーダーは論理構造ツリーを基に、文書を正しい順序で読み上げます。

ツリー構造の基本例

論理構造ツリーの基本的な考え方は、HTMLのDOM(Document Object Model)に似ています。文書全体が「ルート」ノードとなり、その下に各要素が階層的に配置されます。

以下は、簡単な文書の論理構造ツリーの例です:

文書例:
				
					文書タイトル:タグ付きPDFの概要

見出し1:タグ付きPDFとは?
段落:タグ付きPDFは文書内の構造を明確にする仕組みです。

見出し2:論理構造ツリー
段落:文書の構造を階層的に整理したものです。
画像:ツリー構造のイメージ

				
			
論理構造ツリーの表現:
				
					<Root> (文書全体)
│
├── <H1> タグ付きPDFとは?
│   └── <P> タグ付きPDFは文書内の構造を明確にする仕組みです。
│
├── <H1> 論理構造ツリー
│   ├── <P> 文書の構造を階層的に整理したものです。
│   └── <Figure> 画像(代替テキスト:ツリー構造のイメージ)

				
			
  • <Root>: 文書全体のルートノード。
  • <H1>: 見出しタグ。文書のセクションを明確に示します。
  • <P>: 段落タグ。セクション内の本文を記載します。
  • <Figure>: 画像タグ。画像の代替テキストが付与されます。

要素の役割と関係性

  1. 親子関係:
    各セクション(<H1>)は「親ノード」となり、その下に具体的な内容(段落や画像など)が「子ノード」としてぶら下がります。
  2. 順序:
    ツリー構造では、文書内の各要素の順序が明示されるため、内容がどの順番で表示・解釈されるべきかが明確です。
  3. 再利用性:
    この構造を持つことで、文書をHTMLやXMLに変換する際も、見出しや段落、画像といった役割が保持されます。

タグ付きPDFは例えばAdobe AcrobatやJPedalなどのPDFツールでツリー構造を見ることができます。

タグ付きPDFのメリット

デジタル化が進む現代のビジネス環境において、PDFは重要なドキュメント形式として広く使用されています。しかし、従来のPDFには文書構造の明確化や再利用性において課題がありました。タグ付きPDFは、アクセシビリティからAI対応まで、現代のデジタルニーズに応える革新的な解決策として注目を集めています。以下では、タグ付きPDFがもたらす6つの重要なメリットについて詳しく解説します。

  1. アクセシビリティの向上
    • 視覚障害者が使用するスクリーンリーダーで、文書の正しい読み上げ順序が確保されます。
    • 画像には代替テキストを設定することで、画像の内容も伝えることが可能になります。
  2. データ解析とAI対応
    • タグ情報があることで、文書の構造をAIや検索エンジンが正確に解釈し、効率的な情報抽出が可能になります。
    • 自然言語処理(NLP)や機械学習のデータソースとしても優れています。
  3. 検索エンジン最適化(SEO)
    • タグ付きPDFは、検索エンジンで内容が正確に解釈されやすく、より多くの人に見つけてもらうことが可能です。
  4. リフロー表示への対応
    • タグ付きPDFは、画面サイズに応じてテキストを再配置する『リフロー表示』に対応しやすく、スマートフォンでも読みやすく表示できる可能性があります。ただし、ビューアや文書の構造に依存する場合があります。
  5. 法規制や標準への準拠
    • 多くの国や地域で、公共機関や企業にアクセシビリティ対応が義務付けられている中、タグ付きPDFはこれらの要件を満たすための重要な手段となっています。
  6. 業務効率化
    • タグを利用して文書を他の形式(例: HTML、Word)に変換する際、構造を保った高品質な変換が可能です。
    • 一度作成した文書を複数の用途に再利用できるため、ドキュメント制作の効率が大幅に向上します。

サンプルPDFファイルを作成して、タグあり、なしを比較する。

ここからは、Microsoft Wordで作成したPDFファイル2つ(タグありとタグなし)を比較しながら、文書の構造化、AIによる理解度、HTML変換における効果などについて詳しく説明していきます。

Adobe Acrobatでツリー表示して、文章の構造化を見る

Adobe Acrobatでアクセシビリティタグの表示を使うことで簡単にPDFのタグを見ることができます。
今回作成したサンプルPDFは以下から閲覧出来ます。

タグなしPDFのツリー表示

タグなしPDFのツリー表示
Adobe Acrobatでアクセシビリティタグの表示をしてもタグがないという表示

タグありPDFのツリー表示

タグありPDFのツリー表示:実際のツリー例1 文章
こちらはタグ付きPDFでのツリー表示で<H1>の文章の表示
ツリー例 画像の箇所
画像の部分はFigureと表示される。画像サイズが表示されている
ツリー例 表の部分
表の見出し部分の表示。THeadとして表示されている

スクリーンリーダーでの違い

最初のサンプルではスクリーンリーダーでの違いが見られなかったため、新しいサンプルPDFを作成し、MacのAdobe Acrobatで検証を行いました。

タグなしPDFでは、冒頭のタイトルとして設定した「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」や、イラストによって分断された文章を、一つのまとまった文章として認識できず、個別の文として読み上げました。一方、タグ付きPDFでは、タグによって文章のつながりが認識され、適切な読み上げが実現できました。今回のサンプルでは大きな違いは見られませんでしたが、タグ付きPDFはタグの上から下へと読み順が明確になるため、複雑なレイアウトの文書で特に効果を発揮すると考えられます。

リフロー表示への対応

MacとWindowsのAdobe Acrobatでリフロー表示を試してみましたが、タグ付きPDFでも表示されないケースがあり、表示された場合でも期待通りの結果は得られない場合がありました。

なお、iPhoneのAdobe Acrobat Readerでは、タグのありなしに関係なくリーディングモードでの表示が可能でした。

AIにおける理解度の違い

それでは、タグあり、なしのPDFを使って、AIの理解度の違いを調べて見ましょう。今回は、ChatGPTとマインドマップが作成できるMapifyを使って調べて見ました。

ChatGPT 4oによる要約文の結果

以下は、タグありとタグなしのPDFを添付し、「添付のPDFの内容を200文字程度で要約してください」と依頼した際の結果です。

タグなしPDFでの要約文

このPDFは、「効果的なAIプロンプトの作成」に関するガイドです。AIとの対話でより良い結果を得るためのプロンプト作成技術を解説しています。基本原則として「明確性と具体性」「文脈の提供」「段階的アプローチ」を挙げ、目的別のプロンプト例や、曖昧さ回避や情報過多防止といった注意点も紹介。さらに「ロールプレイ」や「フィードバックループ」などの高度な戦略も含まれています。実践と改善を通じてスキルを高める重要性が強調されています。

タグありPDFでの要約文

このPDFは、AIプロンプトの効果的な作成方法について詳述したガイドです。プロンプトの基本から応用までを扱い、特に「明確性」「具体性」「文脈提供」が重要であると強調しています。実践的なテクニックとして、目的の明確化、フォーマット指定、制約条件の設定、例示の活用を挙げています。さらに、ロールプレイやフィードバックループを用いた戦略や、曖昧さ回避、情報過多防止の方法も説明しています。継続的な改善を通じて、プロンプト作成スキルの向上を目指す内容です。

この2つの比較から分かるように、タグなしPDFは構造が明確でないため、情報の整理や理解が困難になることがあります。一方、タグ付きPDFでは、見出し、表、箇条書きなどが正確に認識され、情報が体系的に整理されています。

表における理解度比較

ChatGPT 4oを使用して、タグありPDFとタグなしPDFの2種類のファイルに対して「目的別プロンプト効果の比較」の表の要約を依頼し、その結果を比較しました。

タグなしPDFの要約:
  • ビジネス文書作成: 基本的なプロンプトでは一般的な内容のみ得られるが、効果的なプロンプトでは詳細な市場分析や実用的な提案が可能。
  • プログラミング支援: 基本的なプロンプトは浅い提案のみ提供されるが、効果的なプロンプトではエラーの根本原因特定と再発防止のアドバイスが得られる。
  • 教育コンテンツ作成: 基本的なプロンプトは抽象的だが、効果的なプロンプトでは対象年齢に適した説明と具体的な学習方法が提供される。
  • マーケティング分析: 基本的なプロンプトでは表面的な比較のみだが、効果的なプロンプトでは具体的なデータと実用的な戦略が得られる。
  • クリエイティブ作業: 基本的なプロンプトは一般的な内容に留まるが、効果的なプロンプトでは感情的な訴求力や具体的なエピソードが含まれる。

タグありPDFの要約
  • ビジネス文書作成: 競合分析やターゲット層の明確化、具体的な販売戦略が得られる。
  • プログラミング支援: エラーの原因を特定し、文脈を考慮した修正案とテストケースを提供。
  • 教育コンテンツ作成: 生徒のレベルに応じた説明、図解、実験案、テストなど多様な学習要素が含まれる。
  • マーケティング分析: 価格帯、差別化ポイント、SNS活用方法を含む詳細な分析と新規参入戦略への示唆が得られる。
  • クリエイティブ作業: ブランドストーリーが感情的に訴求力のある内容で構成され、具体的なエピソードが追加される。

タグなしPDFは表の内容自体を読み取ることはできますが、表形式を正確に認識できず、情報が段落として処理されてしまいます。そのため、構造が曖昧になり、要約が困難になります。一方、タグ付きPDFでは表の構造が正確に保持され、各用途のプロンプト効果が明確に区分されているため、スムーズな要約が可能です。特に表形式の情報を含む場合、タグ付きPDFは効率的かつ正確な情報伝達という大きな利点があることが明らかになりました。

画像の理解度比較

画像についての理解度は、残念ながら、MacならびにWindowsのMicrosoft Wordで図に代替テキストを記載しましたが、PDFのタグには図のサイズのみが記載されて、代替テキストのタグは付けられませんでした。

ただし、タグあり・なしのPDFを確認したところ、1ページ目には「より良いプロンプトを使って効果をあげるイメージ」と説明された画像が含まれていることはChatGPTに認識されていました。

PDFの構造理解度の比較

次に、AIマインドマップ作成ツールのMapifyを使用して、タグありPDFとタグなしPDFの違いを比較検証しました。以下は、「PDFの内容をマインドマップに変換してください」という依頼に対してMapifyが生成したマインドマップの例です。並べ替えや編集は一切していない状態です。

タグなしPDFでMapifyを使って作成したマインドマップ

タグなしPDFでMapifyを使って作成したマインドマップ
タグなしPDFでMapifyを使ってマインドマップを作成したもの。
全体像は把握できるものの、階層構造が浅い。

タグありPDFでMapifyを使って作成したマインドマップ

タグありPDFでMapifyを使ってマインドマップを作成したもの。
体系的に細かくマップ化されている。

タグ付きPDFでは情報が階層的かつ詳細に整理され、内容を体系的に理解しやすいマインドマップが生成されます。これに対し、タグなしPDFでは全体像は把握できるものの、階層構造が浅く、詳細情報や具体例が欠落しがちです。このため、特に複雑な情報を扱う場合、タグ付きPDFの方が優れた結果を提供します。

HTMLへの変換

JPedalのようなPDF開発ツールを利用することで、タグありのPDF、すなわち構造化されたPDFをXMLやHTMLへ変換することができます。下記はJavaのPDFライブラリーのJPedalを使ってタグ付きPDFをHTMLに変換したページです。

Adobe Acrobatで見たツリー表示のH1、H2などの見出しや、段落(P)、リスト項目(LI)、表(行、列、セルの構造を明示)等が正しくHTMLへ変換されています。変換されたHTMLは、CSSメディアクエリを活用することで、様々な画面サイズに対応したレスポンシブデザインの実装が可能です。タグ付きPDFから変換される見出しや段落、表などの要素は、画面サイズに応じて適切にレイアウトを調整できる構造を持っています。

下記の変換したHTMLページは、JavaのPDFライブラリーJPedalで変換したHTMLファイルをそのままWebサーバに置いたものです。

書き出されたHTMLの一部(抜粋して編集しています)

				
					<!-- Created from JPedal -->
<!DOCTYPE html>
<html>
    <body>
        <p>効果的なAIプロンプトの作成ガイド:</p>
        <p>より良い結果を得るための実践的アプローチ</p>
        <p>人工知能(AI)システムとの対話が日常的になった現代において、効果的なプロンプト(指示文)の作成は、望む結果を得るための重要なスキルとなっています。本ガイドでは、AIシステムから最適な結果を引き出すためのプロンプト作成の基本から応用まで、実践的なアプローチを解説していきます。</p>
        <h1>プロンプトとは何か</h1>
        <p>プロンプトとは、AIシステムに対して私たちが入力する指示や質問のことです。単なる質問や命令以上に、AIとの対話を成功に導くための重要な橋渡しの役割を果たします。効果的なプロンプトは、明確な目的、適切な文脈、そして具体的な期待を含み、AIシステムがユーザーの意図を正確に理解し、期待される出力を生成することを可能にします。</p>
        <section>
            <p>図 1:より良いプロンプトを使って効果をあげるイメージ </p>
            <figure></figure>
        </section>
        <figure></figure>
        <h1>効果的なプロンプト作成の基本原則</h1>
        <h2>明確性と具体性</h2>
        <p>プロンプトの作成で最も重要な原則は、明確性と具体性です。曖昧な表現や抽象的な指示は、期待とは異なる結果を招く可能性が高くなります。例えば、「良い文章を書いて」という指示よりも、「環境問題について、高校生向けに1000文字程度の説明文を書いてください。具体的な例を2つ以上含め、解決策も提示してください」というように具体的に指示する方が、望む結果に近づきやすくなります。</p>
        <h2>文脈の提供</h2>
        <p>AIシステムは与えられた情報のみに基づいて応答を生成します。そのため、必要な背景情報や文脈を適切に提供することが重要です。例えば、特定の業界や専門分野に関連する質問をする場合、その分野特有の用語や常識的な前提を明示的に説明することで、より正確な応答を得ることができます。</p>
        <h2>段階的なアプローチ</h2>
        <p>複雑な課題に対しては、一度に全てを要求するのではなく、段階的なアプローチを取ることが効果的です。最初に基本的な情報や方向性を確認し、その結果に基づいて詳細な指示を追加していく方法です。これにより、プロセスの各段階で結果を確認し、必要に応じて軌道修正することが可能になります</p>
                <h1>目的別プロンプト効果の比較 </h1>
        <table>
          <tbody>
                <tr>
                    <th>ビジネス文書作成(企画書) </th><th>「新商品の企画書を書いて」 </th><th>・一般的で表面的な内容・具体性に欠ける提案・構造が不明確 </th><th>「20代女性向けのスキンケア商品の企画書を作成してください。以下の要素を含めてください:・市場分析(競合製品3つ以上)・ターゲット層の具体的なペルソナ・製品の差別化ポイント3つ・価格設定の根拠・販売チャネル戦略文字数は1500字程度でお願いします」 </th><th>・明確な市場分析・具体的な製品提案・論理的な価格設定・実行可能な販売戦略・適切な文量での提案 </th>
                </tr>
                          </tbody>
        </table>

         <h2>効果的なプロンプト作成のための主要ポイント</h2>
        <h3>1.具体性と詳細さ</h3>
        <ul>
            <li>&bull;目的と対象を明確に指定</li>
            <li>&bull;必要な要素を箇条書きで列挙</li>
            <li>&bull;期待する成果物の形式を明示</li>
        </ul>


    </body>
</html>

				
			

まとめ

タグ付きPDFは、文書内の構造や要素に「タグ」を付与し、その意味や役割を明確にした革新的な文書形式です。これは、従来のPDFが抱えていた文書構造の明確化や再利用性の課題に対する、現代のデジタルニーズに即した解決策となっています。

本記事の限られた実験結果からも、AIによる効率的な情報抽出、リフロー表示、スクリーンリーダー対応という主要な効果が確認できました。また、世界各国で求められるアクセシビリティ要件を満たす可能性を持つ文書形式として注目を集めています。

業務においては、文書を他の形式(HTML、Word等)に変換する際、構造を維持した高品質な変換が可能です。これにより、一つの文書を複数の用途に再利用でき、レスポンシブ対応やドキュメント制作の効率が飛躍的に向上します。さらなる実証実験は必要ですが、タグ付きPDFは、アクセシビリティ、データ活用、業務効率化など、現代のデジタル社会の多様なニーズに応える重要な文書形式として確立されつつあります。

残念ながら、政府発行の白書や多くの企業のドキュメント等はPDFで提供されているものの、ほとんどがタグ付きPDFになっていません。特に企業においては、社内文書のタグ付きPDF化を進めることで、AIによる文書解析の精度向上、業務効率化、さらにはナレッジマネジメントの高度化など、これからのデジタルトランスフォーメーションに向けた大きなメリットが期待できるのではないでしょうか?

タグ付きPDFを構造化されたHTMLに変換するには、PDF開発に欠かせないJavaのPDFライブラリ「JPedal」がおすすめです。

また、PDFドキュメントをHTML5やSVG形式に高精度で変換できるソフトウェア「BuildVu」を活用することで、ウェブサイトでの表示や検索エンジン最適化が飛躍的に向上します。

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